TEST-1【6】 種類別の塗装耐久テスト 11年の経過レポート完結編
メーカー別耐久テストを行っています。上記写真は、2009年1月29日のものです。
さて、壁面への塗装を施してから約11年。塗膜や壁面に影響が出ているか調べてみました。
【南側サイディングの塗装11年後!塗装状態全体図】
壁面への塗装を施しおよそ11年が経過しました。前回と比べて何かが違うような、、!?
そうです。去る2019年台風15号が直撃。
猛烈な風で私の大事な研究道具が吹き飛んでしまいコンパクトなサイズになりました!まさに雨風に晒される過酷な環境です。台風を乗り超えた下半分の壁面を見てみましょう。
【考察】
・前回よりアクリル シリコンの汚れが目立ちチョーキング現象も見られています。
※チョーキング現象:紫外線などの原因によって塗膜が劣化し、塗料に含まれている顔料がチョークのような粉になって表面に浮き出る現象
・セルフクリーニング機能のある光触媒ですが汚れが多少目立ち始めました。
(今回は光触媒のなかでもグレードが一番下のものを実験で使用していますので、もちろん全ての光触媒塗料に言えることではありません)
・フッ素については若干の汚れはあるものの、チョーキング現象はなく艶が保たれています。
11年経過後も塗膜がしっかりとしていました。
10年以上経過し各塗料の変化が見られた為、これにて塗料耐久比較テストを終わります。
【塗料耐久比較テスト完結編まとめ】
2009年の実験開始からお付き合い頂き有難うございました。
今回の実験場所は屋根も無く、壁面は日光や雨風にさらされていますので一般的な住宅より過酷な環境でのものです。
あくまで塗料別に変化を比較をしたものですので、何年耐久性があるといった実験ではありません。
全体を見てフッ素塗料の劣化が少なく、塗膜も良く持ち堪えていると感じました。また、およそ10年前に実験を開始し現在まで経過を観察しているなか、塗料メーカーの競争が激化しその結果、塗料材の目覚ましい進化も目の当たりにしてきました。
約10年間の実験中に、コストパフォーマンスと機能を兼ね備えた塗料がいくつも発売されました。今回はこのような結果になりましたが日進月歩する塗料の知識を深めこれからも尽力していこうと思います。